嫌われてるかな…
と感じている相手に、自分への敵意をやわらげさせるには、どうすればいいのでしょう?
実は
ちょっとした頼みごとをしてみると効果がある
そうです。
フランクリン効果とは
何かをしてあげて、何かを返してもらうことで、
相手を自分に引き付けるのではなく何かをしてもらったほうが、相手はもっと自分に何かをしてくれる
というのです。
このことをフランクリン効果といいます。
これによると、他人に対する評価は自分の行動によって定まると言われています。
多くの場合、態度は行動から生じるものであり、行動は観察されるもの。
そして、人は自分の行動を観察するとき、その行動が道理にかなっていると思いたがります。
ゆえに、信念と行動が一致しない場合は、過去の行動を振り返ったり、自分が今やっていることをよく調べて、信念を行動にあわせようとします。
つまり、「何をするか」という行動が、「何を信じるか」という信念を創りあげるわけです。
このメカニズムを人の好き嫌いに応用しているのが、フランクリン効果です。
ベンジャミン・フランクリンという人物は、
自分を嫌っている人にあえて
本、貸してくれない?
と頼みごとをして、自分への敵意を友情に変えたといわれています。
嫌いな人の頼みごとに応じるという感情と矛盾した行動をさせることで、
「頼みごとを聞いてあげたくらいだから、自分はフランクリンのことをそれほど嫌いじゃないんだろう」
と自分に対する評価を変えさせるのです。
これを利用して上手に助けを求める(甘える)ことが大事な訳です。
また、ある研究では人に助けを求められない間はまだ小者だというのもあるそうです。
じゃんじゃん人にお願いしましょう。そういえば、ワンピースのルフィもそんな感じですね。
返報性の原理を利用している
ベンジャミン・フランクリンは、
自分が誰かに親切にしてもらうより、親切にされたほうが、その相手からは好かれると言っています。
人は誰でも、
誰かに何かをしてあげると、してもらった相手は、何かお返しをしなければならない
という心理が働きます。
これを「返報性の原理」と言いますが、何かをしてもらうと、お返ししなければ申し訳ないという気持ちになってしまうのです。
何かをもらったら返したり、優しくされたら優しさを返すなどです。
しかし、ベンジャミン・フランクリンはまったく逆の方法が効果的だと考えているのです。
たとえば、
仲良くしている人ならば、困っている時に助けたいと思い、それを行動に移すのは自然なことです。
しかし、それが仲が良いわけでもない人だと、
どうでもいいけど・・・まぁ助けるか
という行動になります。
「どうでもいい」と頭で考えているのに「助ける」行動に出る。
この時点で、考えと行動に違いが出ていますよね。
頭ではどうでもいい、でも体は助けています。
不思議なものでこのように違いが生じると、脳が自動的に一致させようとするのです。
行動は変えられないので変えられるのは考えだけです。
つまり、助けたという行動に合わせて、助けたいと脳が思い込むようになります。
素直に甘えることが大切
返報性の原理を利用して、相手との距離を縮めることも一つの方法ではありますが、
素直に甘えて何かをしてもらうことで、相手が自分に行為を抱いてくれるほうが、
なんとなくこちらも気分が良くなりませんか?
やりすぎてずうずうしく思われないように注意が必要ですが、
お願いしてみたり、頼ってみたり、助けてもらうこと
で、お互いの仲がさらに良くなることが期待できるのが、フランクリン効果なのです。
ありがとうの言葉を使おう
感謝をし、ありがとうと言っていると、相手がどんどん変わっていって敵対的なことを言っていた人でさえも、いつのまにか味方になる。
ありがとうという感謝の言葉によって、相手の気持ちを変えられます。
苦手な人がいたら、笑顔で近づき、感謝の言葉を自ら伝えればよいのです。
相手を変えるのではなく、まずは自分を変えることから始めましょう。
その際、感謝の言葉の「ありがとう」を伝えたり
勇気を持って、相手にお願いしてみると良いことが起こり始めます。
人生の悩みの70%は、人間関係によるものだと言われていますが
誰かと仲良くしたければ、こちらからお願い事をするとよいのです。
「他人に楽しみを与える者は、喜びを受け取ることになる」
とフランクリンは言っていますが
まずは、自分がお願いすることで、苦手な人との関係もよくできるのです。
教育の場面では
ここのも問題、ちょっと教えてもらってもいいかな?
えぇー、いいですよ。
あ、そうか。こうやれば簡単に解けるんだね。ありがとう。
やった、できた!
こんな風に、生徒にお願いをたくさんしちゃいましょう!
まとめ
・嫌いな相手でも、どんどんお願いしちゃおう。
・素直に甘えることで、相手も助けてくれる。