信頼は一日にしてならず。単純接触効果

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心理学

テレビCMで使われている音楽をつい口ずさんでいた…という経験はないでしょうか。

これは多くの人にとって、身に覚えのある経験かもしれません。

実はそこには「単純接触効果」と呼ばれる心理作用が働いています。

単純接触効果とは

単純接触効果とは、

接触し続けることによって、次第にその刺激に好意を持つようになること

です。

会う頻度が高くなることや一緒に過ごす時間が長くなることで、

相手をよく思う感情が形成されます。

好意を持つ対象は人だけではありません。

モノに愛着が湧くのも、接触回数や頻度が増えるためです。

最初は何にも感じていない場合でも、何度も接触し続けることで「慣れ」が生まれ、

好意へと変化していくとされています。

単純接触効果が生じる理由

脳が同じ刺激を処理し続けると、処理の効率が上がるため好感を持つ。

と言われています。

また同時に

「刺激を意識していない状態では好意が高まるものの、反対の場合には好意は抑制される」

という特性も論じられています。

今もいろいろ研究がされているようです。

まだまだ研究対象である分野ですね。

単純接触効果の身近な例

日常生活の中には刺激へ接触する機会が数多くあります。

「刺激への接触」というと難しく聞こえますが、見たり、聞いたりする機会のことをイメージすればよいでしょう。

単純接触効果は、身近なところで私たちに大きな影響を与えています。

実際に体験している人も多いのではないでしょうか。具体例を確認しながら、自身の体験と照らし合わせてみてください。

単純接触効果の例:広告

<テレビコマーシャル>
CMが一定期間何度も放送されるのは、企業による単純接触効果を狙った広告戦略のひとつです。

繰り返し広告を見ていると、親近感や信頼感を抱きやすくなります。

CMで使われている音楽を自然と口ずさんでいたり、

最初は何とも思っていなかったキャラクターをかわいく感じるようになったり、

自分でも気付かないうちに企業に対してよい印象を抱くようになっていることがあります。

 

CMを見るたびに少しずつ好意が増していくことは、単純接触効果として説明できる現象です。

Youtubeの広告も短くても、何回も流れることでついつい耳に残ってしまいますよね。

 

インターネットが普及する以前はテレビ広告を行っているだけで

「テレビCMをしているからよい会社だ」

と思われやすい傾向にありましたが、それも単純接触効果の影響といえるでしょう。

 

<インターネット広告>
テレビだけではなくインターネットでも同様です。

検索サイトを利用すると、検索結果にテキストや画像などを使った広告が表示されます。

過去に訪問したWebサイトの広告がどのページでも表示されたり、会員登録するとメールマガジンが届いたりします。

ここでも単純接触効果を引き出すために、企業によって商品やサービスとの接点を増やす工夫が取り入れられているのです。

特に近年のインターネット広告は技術が発達しており、
テレビCM以上に、一度目にした商品を繰り返しユーザーに見せる仕組みになっています。

教育でも活かせる単純接触効果

単純接触効果を理解すれば、先生にも活かすこともできます。

生徒との会話の回数を増やす

 

たなか
 

おぉー今日も元気だね

 

 

 

そうですかね~

 

 

 

たなか
 

なんかいいことあった?

 

 

 

実は、友達と仲直りしたんですよ!

 

 

何回も顔を合わせていると、自然と親密感が沸きます。

その効果を用いて、先生から声をかけていきましょう。

グイグイいきすぎてしまうと、生徒から嫌わてしまいます。

適度に。様子を見て、話しかけましょう。

単純接触効果の注意点

単純接触効果で好意の度合いが増えるのは、

最初の接触時点で相手への評価がマイナスではないということが前提です。

すでに「嫌い」という感情がある場合、接触回数を増やすことはむしろ逆効果。

好感を持つどころか、印象が悪くなっていく可能性があるため注意しましょう。

単純接触効果は、私たちが知らないうちに影響を受けている身近な心理作用です。

上手に応用すれば仕事や日常生活で活かすことができますが、

効果が期待できない状況で活用するとマイナスになるため注意が必要です。

日ごろ何気なく目にしている広告なども、単純接触効果を意識して違った角度から観察してみると、新しい発見があるかもしれません。

まとめ

自然と何回も会うことで、親近感が湧くことを「単純接触効果」という

CMや企業の戦略には、単純接触効果が利用されているものが多い。

めげずに何度も会う機会を増やすことで、相手の心を開くきっかけを作ろう。

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