コミュニケーションで大事なことは、
話すことではなく聴くこと
です。しかし、聞いているだけではなく
相手の内面を引き出していく
ように促していく「質問」が効果的です。
コーチングの質問の役割
そもそも質問とは
日頃、先生たちが質問を使うときとは、どんなときでしょうか。
![](https://i2.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s512_f_object_157_1bg.png?w=1256&ssl=1)
宿題はもう終わったの?
![](https://i0.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_109_0bg.png?w=1256&ssl=1)
今日は何時まで勉強やってくの?
そんな感じでしょうか。
日常会話でいえば
駅までの道を教えてもらえませんか?
趣味って何ですか?
休日は何してたんですか?
多くの場合、こちらが知りたいことを尋ねます。
コーチングでの質問とは
コーチングの質問には
相手の考えを引き出す
相手の考えを深めさせる
という役割があります。ここが一般的な質問とは違うところです。
なので、初めてコーチングの考え方を学ぶと戸惑ってしまい、難しい・・・と感じられます。
それもそのはず。
普段から「相手の考えを引き出そう」などと意識して質問することなどほとんどないです。
「限定質問」と「拡大質問」
![](https://i2.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s512_f_object_157_1bg.png?w=1256&ssl=1)
今日は宿題やってきた?
![](https://i0.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_109_0bg.png?w=1256&ssl=1)
明日も部活動があるの?
このような質問を「限定質問」といいます。
一般的に「Closed Question」(クローズド・クエスチョン)と呼ばれるもので、
「YES」か「NO」
で答えられる質問のことです。
答えの範囲が非常に限られているので、限定質問と言われています。
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テスト終わってみてどうだった?
![](https://i0.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_109_0bg.png?w=1256&ssl=1)
なんで宿題できなかった?
これらの質問には、「YES」、「NO」で答えられません。
いわゆる「開いた質問:Open Question」(オープンクエスチョン)と呼ばれるもので、
「どう」
「どんな」
「何」
などの疑問詞を使って相手の考えを尋ねています。
「答え」の範囲が広いということで、「拡大質問」と言われています。
さぁ、どちらが相手の考えを引き出すのに効果的でしょうか。
いうまでもないですね。もちろん「拡大質問」のほうです。
コーチングでは
「拡大質問を主に使って、相手の考えを深め、引き出していきます」
正しい答えって何だろう
しかし、すべて拡大質問では全くうまくいきません。
日ごろ、生活で求められているのは
「自分の考え」ではなくて「正しい答え」なのです。
そしてその「正しい答え」は最終的に「誰かが教えてくれるもの」と思っていて、自分で考えてみる前から「どうすればいいですか?」とすぐに答えを欲しがります。
あなたはどう思うの?
と問い直しても、覚えていることを思い出そうとしても、自分で何かを考えだすというところになかなか立とうとしません。
「この人が求めている正しい答えを言わなくては評価は得られない」となってしまうのです。
まず答えやすい質問から
拡大質問で何も引き出せなかったときに、とても効果的なのは「限定質問」でした。
YESかNOで答えられる、限定質問から
事実を尋ねる拡大質問
にすると、生徒は素直に答えてくれる事が多いです。
![たなか](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_174_0bg.png?w=1256&ssl=1)
ねぇ部活動って入ってる?(まずは限定質問)
![](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_112_0bg.png?w=1256&ssl=1)
え?入ってない
![たなか](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_174_0bg.png?w=1256&ssl=1)
そうなんだ、学校は何時に終わるの?(事実を尋ねる拡大質問)
![](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_112_0bg.png?w=1256&ssl=1)
ん~4時半くらい
![たなか](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_174_0bg.png?w=1256&ssl=1)
そうか、学校から帰ったら何してるの?
![](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_112_0bg.png?w=1256&ssl=1)
ゲームとか、寝てるとかかな
![たなか](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_174_0bg.png?w=1256&ssl=1)
ゲームするんだ、何のゲームするの?
![](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_112_0bg.png?w=1256&ssl=1)
LINEのゲーム
![たなか](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_174_0bg.png?w=1256&ssl=1)
LINEゲームの何やってるの?ツムツム?
![](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_112_0bg.png?w=1256&ssl=1)
まぁいろいろやってる
![たなか](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_174_0bg.png?w=1256&ssl=1)
へぇ~、一回やりだすとどれくらいゲームやるの?
事実を淡々と質問し、聴いていきます。
相手が言ったことは否定せずに承認します。
すると、だんだん心のシャッターが開いていくように、相手の言葉数が増えていきます。
![たなか](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_174_0bg.png?w=1256&ssl=1)
そうなんだ、すごい集中力だね。
そのゲームどういうところが面白いって感じるの?
相手が心を開いて、言葉のキャッチボールができてきたなというあたりから、相手の考えを尋ねる
拡大質問をするようにします。
![](https://i1.wp.com/study-manual.com/wp-content/uploads/2018/10/s256_f_object_112_0bg.png?w=1256&ssl=1)
ん~とくに考えたことないんだけど、ハイスコアが出たらうれしい。
と自分で考えながら話そうとしてくれます。自分でも「そんなこと考えてたんだ!」という発見があるようです。
まとめ
・質問をするときに、まずは相手の答えやすい
「限定質問(YESかNOで答えられれる)」でやってみよう。
・相手の否定せず、心が開いてきたところで「拡大質問」を投げかけてみる。