先生をしていると「生徒」と話すことは日課になっていると思います。
テストを返却する場面や、生徒から相談されたり、進路相談をしたり、多岐にわたる対応を求められるのが先生の仕事です。
それがやりがいだとも思います。
今回は、その中で重要なシーン別の対応をご紹介します。
役立てていただければ幸いです。
生徒に対して
成績を伝えるとき
自分の成績は、子供にとってはもっとも気になる情報です。
子どものタイプによって
明るく励ましたり
厳しく叱ったり
と対応の仕方を分けていきましょう。
具体的には、実際の得点や成績表を見せながら、
「ここはよくできていたから、残りの項目で〇点が目標だね」
「今回は〇点だったよ。自分ではどう思う?」
など、生徒自身に客観的に考えてもらえるような
一歩引いた立場で説明することが最も良い方法です。
また、今回のテストに対する自己評価をきき、
生徒の手ごたえや感想を探ってみるのもよいと思います。
×
今回は〇点!いつもより悪かったね。あんまり勉強していなかったんじゃない?
〇
今回は〇点。平均点は〇点だったよ。自分では今回の出来はどうだったと思う?
良い面、成長した面を伝えるとき
今の子どもは、大勢の前でほめられることに慣れていないことが多く、
目立つことを好まない場合も少なくないようです。
面談はほめるチャンスと考え、良い面を具体的に挙げて指摘します。
その場合、
「すごくできた」
「平均点よりも〇点高い」
と結果だけ伝えるよりも、
「これだけ頑張ったから、前より〇点上がった」
など、努力の過程をしっかり評価するほうが(特に女の子)、成績をより実感でき、次につながります。
「もっと自分は成長できる」
という手ごたえを得られるような環境づくりを心がけましょう。
×
あ~おしかったね、これだけできていたらあと〇点取れれば完璧だったのに。
〇
この分野は〇点アップしたね。途中の計算式も省略せずに、きちんとかけているから、ケアレスミスもなくなったんだね。
改善点を伝えるとき
学習面での改善を伝える場合は、先生が
「ここがダメだからこうするべき」
と提案するよりも、子ども自身に自分の改善点を考えさせることが大事です。
課題を理解させ、どうやって克服していくか、
その方法を考えさせるほうが納得感が得られ、主体的に学習に取り組むことができます。
ただ、初めから自分だけで考えさせるのは難しいです。
「自分で考えなさい」
と突き放すのではなく
「ここはもう少しだったよね。良くするにはどうしたらよいと思う?」
と一緒に考えていく姿勢で臨むましょう。
×
ここの単元は本当にダメだね。もっとたくさんやらないと全然追いつけないよ。
〇
ここの単元をあと10点アップさせる作戦を考えてみよう。まずはどうしようか。
悩み事を相談されたとき
悩み事の内容によっては、ほかの先生の意見を仰いだり、
保護者に連絡したりすることも必要になります。
まずは緊急性を判断しましょう。
ただ話を聞いてほしい
なんとなく愚痴を言いたい
という内容であっても、突き放さずに耳を傾けます。
その際、個人の連絡先をたずねられたり、LINEを教えられたりしても
決して個別に連絡を取らないように注意しましょう。
保護者の信頼を一気に失い、責任問題に発展しかねません。
絶対にNGです。
×
ごめん、今忙しいから、あとでLINEできくよ、ほら連絡先。
〇
(話を聞く)・・・・なるほどね。こういうことがつらかったんだね。
全体を通して
4つのシーン別の対応でした。
なかなか思ったまま発言してしまうと、
生徒を傷つけてしまったり
嫌われてしまったり
私も今も、奮闘中です。気を抜くと本心の自分が出てきてしまって、
「なんで成績下がっちゃったんだ、やってなかっただろ」
なんて言ってしまいそうな時がいつもあります。
しかし、生徒本人は
・自分なりにとても頑張った
・頑張ったけど、結果がついてこなかった
かもしれません。
私たち先生は、
「生徒の気持ちを第一に」
を常に考えなければいけません。
時に厳しい言葉をかけなければいけない時もあります。
しかし、基本スタンスはやはりほめるです。
生徒一人ひとりの成功体験を大事にできるか、
これが好かれる先生か、嫌われる先生かをわけるポイントだと思っています。
失敗は誰にだってあります。
傷つけてしまい、生徒から嫌われてしまった・・・・
そんな経験をたくさんしていきましょう。
その苦しさ、辛さを感じた人間が真の人の痛みを知る人間になるのではないか
、なんて思っています。
まとめ
・否定的な言葉を使わず、生徒の成長を信じた前向きな言葉をかけるようにする
・しっかりと話を聞いてから、相手の改善を促していく。
・成功体験(〇〇ができるようになった!)を大事にする
こちらは保護者に対しての対応です。
お時間あればぜひ → 保護者に対しての4つのこと